本記事では、数多くの社労士の先生や人事担当者様に選ばれている雇用契約書専用クラウド「e-mu(エミュー)」の視点も交えながら、電子化のリアルを解説します。
この記事でわかること
雇用契約書を電子化する方法と法的な有効性
電子化で得られる具体的なメリット
導入前に知っておくべき注意点とよくある失敗
社労士・人事担当者が電子化を進める手順
雇用契約書の電子化とは
雇用契約書の電子化とは、従来は紙と印鑑で行っていた雇用契約の締結・保管を、電子データとデジタル署名(電子サイン)によってWeb上で完結させる仕組みのことです。
入社手続きのたびに契約書を印刷・郵送・回収・ファイリングするという一連の作業が不要になり、クラウド上で管理・検索・共有が可能になります。
近年、アルバイト・パート・契約社員など雇用形態が多様化する中で、契約書の枚数や更新頻度が増加しています。そのため、社労士事務所や企業の人事・総務部門において、雇用契約書の電子化は業務効率化の重要テーマとなっています。
雇用契約書の電子化は法的に有効?
「電子化した雇用契約書は法的に有効なのか?」というのは、多くの担当者が最初に抱く疑問です。結論からいえば、適切な手続きを踏めば電子化された雇用契約書は法的に有効です。
根拠となる法律
■電子消費者契約法・民法
民法上、契約は口頭でも成立します。書面の交付が義務付けられていない契約については、電子データによる締結も当然有効です。
■電子帳簿保存法(電帳法)
2022年の改正により、電子取引の電子保存が義務化されました。電子で締結した契約書はそのまま電子データで保存することが求められており、紙への印刷は不要です。
■労働基準法・労働契約法
労働条件の明示については、2024年4月施行の改正労働基準法施行規則により、労働者が希望すればFAX・メール・SNS等の電子的方法による明示が認められています。これにより、クラウドサービスを通じた電子交付も法的根拠が整備されました。
注意が必要なケース
電子署名の種類:誰でも押せるような簡易なチェックボックス方式では、後のトラブルで証拠能力が問われる可能性があります。「本人確認」と「改ざん防止」が担保された方式を選ぶことが重要です。
労働者への事前同意:電子交付を行う場合、労働者が電子的方法による受け取りを承諾していることが条件となります。
雇用契約書を電子化する5つのメリット
1. 締結までのスピードが大幅に向上する
紙の場合、作成・印刷・郵送・押印・返送という流れで、締結完了まで数日〜1週間かかることもあります。電子化すれば、作成から締結まで最短即日で完結します。
特に入社日直前に雇用が決まるアルバイト採用などでは、スピードは重要な要素です。
2. 業務工数を大幅に削減できる
社労士事務所や人事担当者が日々こなす雇用契約書業務には、想像以上の工数がかかっています。
契約書の印刷・製本
封入・発送作業
署名済み書類の回収確認
紙ファイルへの綴じ込みと保管
これらの作業がすべてなくなり、業務工数を大幅に削減できます。
3. 契約書の管理・検索が簡単になる
紙で管理している場合、「あの人の契約書はどこだっけ?」という状況が生じやすく、ファイルを探し回る時間が発生します。
クラウド管理にすることで、氏名・雇用形態・契約期間などで瞬時に抽出が可能になります。複数拠点・複数顧問先にまたがる管理も一元化できます。
4. 契約更新の漏れを防止できる
有期雇用契約(パート・アルバイト・契約社員)では、契約期間の更新管理が必要です。
紙やExcelで管理している場合、更新時期の見落としが起こりやすく、自動更新や雇止めのトラブルに発展するリスクがあります。
クラウド管理(e-mu)では更新期限前に自動アラートが届くため、見落としを防げます。
5. テレワーク・遠方スタッフへの対応がスムーズ
近年、リモートワーカーや遠方在住のスタッフを雇用するケースが増えています。電子化により、場所を問わず契約締結が完結するため、郵送コストや物理的な手間が不要になります。
雇用契約書の電子化における注意点・デメリット
高齢の従業員・ITリテラシーが低い従業員への対応
スマートフォンやパソコンに不慣れな従業員にとって、電子サインは「難しそう」と感じられることがあります。
対策としては、操作が簡単なUIのサービスを選ぶこと、最初は従業員向けに簡単なマニュアルを用意しておくことが有効です。
電子サインの方式選びに注意が必要
電子署名には大きく分けて以下の種類があります。
クリック型:ボタンを押すだけで署名が完了。簡易だが本人確認の担保が弱い
メール認証型(電子サイン):本人のメールアドレスへの送付と承認を組み合わせる。実務では最もよく使われる
電子署名(認定・適格):法的証拠力が最も高いが、導入コストが高め
雇用契約書では、一般的にはメール認証型の電子サインで十分なケースがほとんどです。
移行時の初期設定に時間がかかる場合がある
既存の紙の契約書をすべてデジタルに移行するには、初期設定やテンプレート整備に一定の時間が必要です。専門スタッフによるサポートがあるサービスを選ぶと、移行がスムーズになります。
雇用契約書の電子化を進める手順
ステップ1:現状の業務フローを整理する
まず、現在の雇用契約業務がどのように流れているかを可視化します。「誰が・どのタイミングで・何をしているか」を洗い出すことで、電子化による効果が見えやすくなります。
ステップ2:電子化ツールを選ぶ
電子化ツールは大きく以下の3種類に分かれます。
汎用型電子契約サービス:契約全般に対応。雇用契約書専用のテンプレートは別途整備が必要
労務管理システム:入退社・勤怠管理も含めた総合的なシステム。機能が広い分、初期設定が重くなりやすい
雇用契約書専用クラウド(e-mu):雇用契約書・労働条件通知書の作成・締結・更新管理に特化。社労士事務所や顧問先との連携を想定した設計になっているものもある
業務の中心が「雇用契約書・労働条件通知書の管理」であれば、専用ツールが最もコスパよく始められます。
ステップ3:テンプレートを整備する
電子化ツールに合わせて、雇用形態ごとのテンプレートを作成します。正社員・パート・アルバイト・契約社員・嘱託など、それぞれ記載事項が異なるため、事前に整理しておくと運用がスムーズです。
e-muでは初期設定から汎用できるテンプレートを準備しています。
ステップ4:従業員・関係者への案内・同意取得
電子交付を行う場合、従業員への事前説明と同意確認が必要です。
初回導入時は、紙と電子を並行して運用する移行期間を設けると混乱が少なくなります。
ステップ5:運用・定着化
ツールを導入して終わりではなく、実際の業務フローに組み込んで定着させることが重要です。更新アラートの設定や、担当者変更時の引き継ぎ方法なども事前に決めておきましょう。
社労士事務所が電子化を進める具体的なメリット
社労士事務所にとって、雇用契約書の電子化は単なる業務効率化にとどまりません。
顧問先へのサービス品質向上
電子化により、顧問先企業の担当者が自分でも契約書の状況を確認できるようになります。「あの書類どうなってますか?」という問い合わせ対応が減り、信頼関係の強化につながります。
他の社労士事務所との差別化
まだ紙運用が主流の業界において、電子化・クラウド対応を前面に打ち出すことで、新規顧問先の獲得時に大きな差別化ポイントになります。
スタッフの採用・定着にも好影響
事務作業が効率化されることで、スタッフが本来の専門業務(相談・提案・手続き代行など)に集中できる環境が整います。
まとめ
雇用契約書の電子化は、法的にも有効で、実務上のメリットが非常に大きい取り組みです。
締結スピードの向上
業務工数の削減
更新漏れの防止
クラウドによる一元管理
これらのメリットは、社労士事務所・企業の人事担当者のどちらにとっても直接的な業務改善につながります。
「まず何から始めれば良いかわからない」という方は、雇用契約書専用のクラウドサービスを試してみるところから始めるのがおすすめです。
この記事で紹介した「雇用契約書の電子化」を、実際の社労士実務をもとに設計したクラウドサービスが e-mu(エミュー) です。
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